さて、地震から1ヶ月以上たったわけですが、ここのところ9.11同時多発テロと3.11の東日本大震災が似てるな−、という気がしたので書いておこう。
なんというか「国内で大変なことが起きた!」という時に、事態は似たような推移をするなあ、という気がする。
9.11については、仕事でWTCに何日か通ったことがあったり、そのときに持って行ったデジカメ(QV-10)で撮ったバッテリーパークのリスの写真がまだ手元にあったりして、割と自分事として受け取ってた。あのとき、煙を上げるWTCを6インチテレビのちっちゃい画面で見たときの
いやな感じはまだ覚えてるし、たぶん忘れられない。
3.11の仙台についても割と自分事で、あのあたりは友人も多いし、95年からしばらくは、しょっちゅう遊びに行ってた。生存報告のない友人もいるけど、ソーシャルグラフ的につながってるはずの友人から悲報がこないところをみるとまあ大丈夫なんだと思う。今回も、9.11のときと同じような感じがあるけど、あのときよりもやや軽い気はする。2回目だからだろう。
9.11のときは、
・直接的なパニックはわりとすぐに沈静
・アメリカ国民は、一瞬消沈してたけど、すぐに「私たちは強い、負けない」という流れに
・危険とか言われたエリアの人たちも、集団疎開とかせず割と素直に生活続行
・世界からも支援表明
・怒りの矛先がアラブに。大統領からメディアから、その方向で煽りはじめる
・CIAなどに「事前にわかっていたはずだ!」という後知恵の糾弾が始まる。無意味なのにいつまでもやってる(彼らはまだやってる)
・対外的に「現地は危ない」という情報が出続けて対外イメージがダウン
・戦争始めちゃって世界困惑
・現地消防官とかの人たちは「英雄」とか言われるけどじん肺とか放置されて、以後孤独に闘病
・グラウンドゼロ施設とか含め、割と政治的な理由で復興は紆余曲折
というような「なんだかなー」展開をしてた。
3.11でも、似たようなものだよね。アラブがTEPCOになっただけ。
このままいくと、現地対策の人の健康フォローがないとか、復興が紆余曲折とか、無意味な糾弾が終わらないとか、あんまり良くない「二の舞」になりそうだけど、どうだろうか。
復興は、被害地域が狭かった9.11よりも格段に困難だろうし。
たぶん、似たような流れになるのは、心理歴史学的な流れというものがあるってことなんだろうな。だとすると、少人数で変えるのは難しいんだろうなあ。